中学生・高校生向けのロボット教室はどこ?各社のカリキュラムなど比較

ロボット教室は、小学生がメインターゲットになっているところが多いのですが、中学生・高校生を対象にしているロボット教室はどこがあるのでしょうか?

中学生・高校生でも入会できるロボット教室について調べました。

ロボット教室は、何歳まで入会可能?

入会できる年齢は中学生まで、という教室がほとんどです。中学何年生まで入れるか、となると、教室によってかなりばらつきがありました。はっきりと決まっていない教室も多いです。

高校生については、小学生・中学生から通って、高校生になっても通っている生徒はいるけど、高校生からの入会を受付している教室はほとんどなく、唯一、リタリコワンダーだけ高校生でも入学可能でした。

この年齢向けの教室となるとある程度難しい内容のカリキュラムになるので、基礎ができていないと難しいから、という理由のようです。

いくつかの教室に問い合わせをしましたが、入会可能な年齢の上限についてはそれぞれの教室の方針がかなり影響しています。こればっかりは本人の特性にもよるので、まずは無料体験を!とのことでした。

中学生・高校生向けのコースがあるロボット教室の比較

中学生・高校生向けのコースがある主なロボット教室は、ヒューマンアカデミー、クレファス、LITALICOワンダー、アーテックエジソンアカデミーです。

↓スマホは左にスライドさせてください。教室名のロゴをクリックすると各公式サイトに飛びます。

教室名 月謝 頻度 ロボット 授業内容 年齢上限 教室の数 公式
◎9,000円 月2回 オリジナル カリキュラムあり 中学生まで ○
187教室
公式サイト
△
17,000円
月4回 教育用レゴ カリキュラムあり 中学生まで ○
75教室
11,000〜17,962円 月2〜4回 教育用レゴ 自由 高校生まで △
18教室
公式サイト
○
10,000〜
月2回 オリジナル カリキュラムあり 中学生まで ◎
706教室
公式サイト

各教室の詳細

それぞれのカリキュラムの概要、費用、授業料などについてまとめました。

LITALICOワンダー

小学3年生~高校生までが対象のロボットテクニカルコースがあります。

コース内容

プログラミングでのロボット制御について、モーターやセンサーの仕組みを理解しながら学びます。

決められたカリキュラムがなく、個々の生徒専用に指導計画を立てるのがリタリコワンダーの特徴で、自分の興味や関心がある物を取り上げて掘り下げていき、より複雑なロボット構造やプログラム制御を身につけます。

使っている教材

ロボットテクニカルコースは、レゴ®マインドストーム®EV3を使います。

アイコンの操作でプログラミングを行うビジュアルプログラミングと、C♯、Java、パイソンなどの言語も使用します。

また、輪ゴムや段ボールを使ったり、3Dプリンターを使用するなど、パーツにとらわれずに自由にロボットのアレンジを行います。

授業カリキュラム

月に2回か4回かを選びます。1回90分の授業です。

LITALICOワンダーには、決まったカリキュラムはありません。生徒の興味やスキルによって授業の内容を決めていきます。

生徒3~4人に一人のスタッフが付いて指導してくれます。

生徒のレベルに合わせて、中高生でビジュアルプログラミングを使う生徒もいれば、本格的なプログラミング言語を複数使う生徒もいます。

やりたいように、興味に合わせてロボット製作・プログラミングを学んでいきます。また、競技用のロボット製作を行い、コンテストに参加したりします。

プログラミング言語の学習については、強要はせず、あくまで個人の適性と興味に合わせてくれるとのこと。

カリキュラムがない分、1年たてば●●ができるようになります、といった明確な指標がないので、カリキュラム通り進むことを望むお子さんには向かないかもしれません、とのことでした。

でも、中学生・高校生と成長する中で、自由に学ぶことを選べるというのも、とても魅力的だと思います(^^)

費用、授業料

※税抜表示

入会時

入会金 15,000円
ロボットキット代 56,839円

月額費用

授業料 月2回 11,000円
月4回 17,962円
教材費 月2回 1,000円
月4回 2,000円
教室運営費 1,500円

教室数

2020年4月現在、首都圏に18教室あります。

LITALICOワンダー公式サイトへ

ヒューマンアカデミーロボット教室

中学生からでも入会できるのは、ロボティクスプロフェッサーコース(ロボット博士養成講座)です。

ロボティックプロフェッサーコースロボット

通常、ロボティクスプロフェッサーコースの前に入る基礎的なコース(ミドルコース、アドバンスプログラミングコース)もあるのですが、こちらはまわりは小学生だらけなので中学生はほとんどいないとのことでした。
それでも、本人にやりたいという意思があり、適性があれば、他のコースの入会も応相談とのことです。

ロボティクスプロフェッサーコースの内容

将来、ロボット工学に関わる仕事がしたい、専門的なロボット工学を専攻したい、という生徒向けのコースで、本格的なプログラミングを用いたロボット製作をおこないます。

使う教材

千葉工業大学未来ロボット技術研究センター(fuRo)とヒューマンアカデミーが共同開発した教材を使います。

ロボティックプロフェッサーコースロボット2

テキスト↓
ロボットプロフェッサーコーステキスト

授業カリキュラム

月2回、120分の授業で、36ヶ月のカリキュラムです。

初回にスタートアップ講座を受講し、パソコンの入力方法や、C言語というプログラミング言語を用いたプログラムの書き方を学びます。

その後、6回分の授業(3ヶ月)を1タームとして、1つのテーマを学習していきます。

例えば、最初のタームでは、3輪駆動で自由に動く「オムニホイールロボット」を製作します。

ロボットを組み立て、プログラミングして操縦し、3ヶ月たって自由に動かせるようになったら、教室の友達とサッカー大会をします。

年次が進むと、さらに高度な知識や技術を学べるカリキュラムになっていきます。

費用、授業料

※税抜表示

入会時

入会金 10,000円
ロボットキット代 1年目 44,000円
2年目・3年目 31,000円

月額費用

授業料 12,000円※
テキスト代 600円※

※スタートアップ講座(はじめの一か月)は半額

教室数

2018年1月現在、全国に187教室あります。

ヒューマンアカデミーのロボット教室は、全国に1,100以上ありますが、ロボティクスプロフェッサーコースは2割弱しか開講していません。

ただ、現在、準備中の教室もたくさんあったので、今後増えてくると思います(^^)

ヒューマンアカデミー公式サイトへ

クレファス

中学生が入学可能なコースは、Crefusコース ゴールドです。

ゴールドを修了したあとは、Crefusコース プラチナ→M2→M3、さらに高度な学習をするCrefusコースSS(SS1→SS2→SS3)があります。

コース内容

Crefusコース ゴールドは、小学校5年生以上(中学3年生まで)を対象とした講座です。

ゴールド修了者がプラチナ、プラチナ修了者がM2、M2修了者がM3を受講することができます。

M3を修了したら、さらに高度な技術を学びたい生徒向けに上級コースのSS(スーパーサイエンス)があり、SS1→SS2→SS3と進んでいきます。

SS以上は高校生向けのコースで、早くても中学3年生からとなります。

使う教材

Crefusコース ゴールド、Crefusコース プラチナ・M2・M3は、レゴ®️マインドストーム®️EV3を使います。

レゴマインドストームev3

Crefusコース SS(S1・S2・S3)は、より高度なロボットのVEX EDRを使います。

VEX EDR

プログラミングは、M2までは子ども向けにマウス操作のみでプログラムを組めるビジュアルプログラミングを使用しますが、M3からは、C言語を使用します。

授業カリキュラム

月4回、90分の授業です。どのコースも1年間のカリキュラムとなっています。

ゴールド

ゴールドは、それぞれ別々に動く、フォワードとキーパーのサッカーロボットを製作します。「サッカーをするロボットの製作」を目的にして、タイマー制御、条件分岐のプログラミング、角度センサーのプログラミングを学びます。

プラチナ

プラチナは、IRシーカーと呼ばれる赤外線追尾センサーについて学びます。「変数」「サブルーチン」「IRシーカー」を使って、宝探しロボットを製作します。

M2

M2は、自動車の動きに近い「ステアリングカー」を製作します。いろいろなセンサーを搭載した、「データロギング(データログ取ること)」に挑戦します。

また、「ステアリングカー」を「ステアリング&ラジコンカー」に改造したり、高度な技術が必要な、「二足歩行ロボット」製作にも挑みます。

M3

M3は、いよいよ「C言語」を使ったプログラミングを学習します。これで、より細かいロボットの動きを制御できるようになります。

「ジャイロセンサー」を使い、「傾き」「角速度」を測定して、「配膳ロボット」を製作したり、「シティエンバイロメントロボット」を製作して、フィールドを指定した方法で通り抜けさせる動作をプログラミングしたります。

SS

SSは、ロボットキットVEX EDRを使います。このキットは、遠隔操作だけでなく自律して動くプログラミングを行うこともでき、また、300以上のパーツがあるので、自分のイメージ通りのロボットを製作できます。

SS1は、ロボットアームの構造と制御について学びます。C言語についての学習も進め、PID制御(自動車の制御の1つ)を使ったプログラムを組みます。

SS2は、ロボットキットにオムニホイール(いろんな方向に動かせる特殊なタイヤ)などを追加して、さらに高度なロボットを製作します。

SS3は、今までのコースの集大成です。今まで製作したロボットを使って、自分で研究課題を決めて、それに取り組みます。

ここまで来ると、正直なところ想像が追いつきません(^^; かなり高度な知識・技術を学べるようです。

費用、授業料

※税抜表示

入会時
入会金 15,000円
ロボットキット代(Crefusゴールド) 72,040円

※教室によって、プラチナ、M2,M3進級時に追加料金がかかります。

また、Crefusコース SSに進級すると、税込82,800円(※参考定価。教室によって異なる)のVEX EDRを追加購入します。

月謝

Crefusコース ゴールド、プラチナ、M1、M2
17,000円(テキスト代、維持費含む)

Crefusコース SS 17,000円~ ※
※教室によって異なります。

教室数

2018年5月現在、全国に75教室あります。

実際にSSコースまで開講している教室は少ないですが、年次を追って生徒がSSコースの対象となり次第、開校となるそうです。

クレファス公式サイトへ

アーテックエジソンアカデミー

小学4年生以上から中学生を対象としています。(原則は小6までなのですが、中学生も応相談で入会可能です)

アーテックオリジナルのブロックで作るロボットを使っているのが特徴です。

コース内容

使う教材

アーテックのオリジナル教材、アーテックロボを使います。
アーテックブロック、ロボットパーツ、プログラミングソフトを組み合わせたキットで、縦・横・斜めに自由につなぐことができる、面白い形のブロックなのが特徴的です。

アーテックロボット

プログラミングにはビジュアルプログラミングのオリジナルのソフトを使用します。

授業カリキュラム

月に2回、1回90分の授業で、どの年齢で始めても、同じカリキュラムで進みます。ただ、中学生であれば、同じカリキュラムでも、より複雑なプログラムの作成に挑戦したり、独創的なロボット製作に取り組んだりするそうです。

カリキュラムは12個のレベルに分かれていて、さらに1つのレベルが3ステップに分かれています。

全部で36のステップを、1ヶ月1ステップずつ、3年間かけて学習しますが、8レベルまでの24ステップ(2年間)を、通常のカリキュラムとして組んでいる教室がほとんどです。

アーテックカリキュラム

それ以上については「エキスパートコース」などと名前をつけて、別のコースにしているところが多いようでした。

1ステップが基礎編と応用編の2つで構成されていて、1回目にテキスト通りのロボット製作と基礎のプログラミング、2回目に応用編のミッションクリア・オリジナルロボットを製作します。

少しずつレベルアップして、年次を追うごとに複雑なロボットを製作していきます。ゲームを取りいれたりして、飽きのこないカリキュラムになっているのも特徴です。

費用、授業料

※税抜表示

入会時

入会金 0円~10,000円
ロボットキット代 40,000円
(3年目以降、12,000円)

月額費用

授業料 10,000円前後
教室運営費 1,000円前後

いくつかの教室に問い合わせてみましたが、費用については教室によって違いました。

教室数

2018年5月現在、全国に706教室あります。

エジソンアカデミー公式サイトへ

中学生・高校生向けのロボット教室まとめ

中学生以上では、本格的なプログラミングで操作するロボットを作る教室が主になってきます。

かなり高度なレベルまでカリキュラムがしっかりと組まれているのはヒューマンアカデミーロボット教室クレファス

Artecのエジソンアカデミーは中学生も、子ども向けのビジュアルプログラミングを使用します。

自由度が高く、本人のレベルや関心に合わせてくれるのはリタリコワンダーですね。唯一、高校生まで通えるというのもおすすめです。

いくつかの教室に問い合わせをしましたが、中学生・高校生向けの教室の細かい内容については、無料体験をした上でご説明します、といわれる教室が多かったです。

レベルの高いクラスなので、電話では適正の判断や説明が難しい、というのが理由のようでした。

お子さんにそのロボット教室が合っているかどうか、まずは無料体験に参加してみてください…!

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